カール・リッター・ソロ＆ヴァイセ・ヴェンデ

カール・リッターはギターを叩く。なぜなら、彼はその内部に宿るすべての音を聞きたいからだ。いや、彼はそれを手に入れたいのだ。美しい音も醜い音も所有し、それらを分解し、再構築したいのだ。ブルースから始まり、スライドギターを試し、外部からの異質な音を馴染みある音に混ぜ込み、光と影を融合させる。ブルースの周囲を月のように回る音楽を示し、影を見せ、光を見せ、ギターの力と弱さを見せる。『ドブロマン』はギターによるパワーパッケージで、ブルースを基盤にしっかりと縛られている。このパッケージは、必要であれば飛行船にも変身できる。つまり、リッターが鳥の目線でギターを演奏する時だ。

「自由に」がキーワードであることは言うまでもない。だって、すべてはどうせ作り話なのだから。少なくとも、それが聴く価値があり、見る価値があり、芸術的かつ知的な楽しみであるならば。現実というものは、私たちが知っている通り、新聞によって毎日証明されるように、過大評価されている。
私たちには、空想、創造、創造的衝動の権利がある。制作条件や若いソングライターの苦悩、音楽業界の終わりなき危機について、もう語られる必要はない。それらはすべて前の千年紀の遺物だ：息苦しい地下室での何年ものリハーサル、高価なスタジオでの孤立、舞台で延々と同じ曲を繰り返すことによる退屈なループ。退屈だ――演奏者にとっても、聴衆にとっても。
WEISSE WAENDE はこの退屈から私たちを救ってくれる。彼らは即興で――ライブでも録音でも――毎回音楽と言葉を新しく発明する。だが決して無秩序でも、構造のないものでもない。想像力ある人たちは、そんなやり方を必要としない。
新しいCDのタイトルは 「Frei erfunden（自由に発明された）」 だが、私のように 「カエルがどこにでもいる」 と呼んでもいい。始まりはどこにでもあり、終わりはどこにもない――そしてコンピューターは、私のお気に入りの曲が 「カエル襲撃」 と呼ばれていると主張している。すでにその音楽性がよく伝わってくるではないか。
カール・リッターやスポークンボーカルのクリスチャン・ライナーについては語らない――皆さんはコンピューターを使って自分で調べてください！真の謎であり多次元的な存在は、ドラマーのピルカーである――彼はこのバンドの「Dr.マブーゼ」と呼ばれている（実際にレコードにもそう表記されている）。
でもピルカーは誰にでもなりうる――宇宙飛行士になりたかった男、少女を朝食に誘う森番、修道女と旅する羊、あるいは「ベルント」かもしれない。ピルカーは千の顔を持つ男で、常にバンド仲間たちを驚かせる：今日も来るのか？どんな姿で？何を演奏するのか？なぜ？
彼は謎である。だからバンドは即興するしかない。曲は自然に生まれる――空から降ってくる耳に残るメロディー、並行宇宙から来たヒット曲、真のポップソング… そして突然、ピルカーはまたやるべきことをやる、皆が言う：「はい、これでまた曲は終わりだ！」その通り、自由な発明の方がもっと多くの可能性を開いてくれるのだから（そしてピルカーの謎に敬意を払うことも含めて）。
WEISSE WAENDE の録音は、次に太陽系を離れる宇宙カプセルに乗せて宇宙へ送るべきだ――金色のレコードにドナルドダックの絵、影絵、ワックスで整えた口ひげとともに。そうすれば、前回送ったあの奇妙なワルトハイムのサウンドトラックを、宇宙人たちはようやく忘れることができる。そして星々の間に平和が訪れるだろう。
その見返りに、彼らは自分たちのピルカーを送ってくれるかもしれない…誰が知っている？
WEISSE WAENDE. 『Frei erfunden』。着信音としても入手可能。
神のご加護を！
ミヒャエル・ハス神父

プログラムとキャスト

カール・リッター：ギター
クリスチャン・ライナー：ボーカル
ハーバート・ピルカー：ドラム